中央社によると、米『ブルームバーグ(Bloomberg)』は7月1日付で、これまで自社AIサービス向けを中心にデータセンターや関連インフラへの投資を拡大してきたメタが、新たな事業として外部顧客向けにAIコンピューティングパワーとAIモデルサービスを提供し、新たな収益源とすることを検討していると報じた。自社AIモデル「Muse Spark」の利用料徴収に加え、新興クラウド企業CoreWeaveのようにAIコンピューティングパワーそのものを提供するビジネスモデルも視野に入れているという。
中央社は、ブルームバーグの報道を受け、7月1日の米市場ではハイテク株が大幅安となり、日本、台湾、韓国市場にも影響が波及したと指摘。韓国ではKOSPI・KOSDAQ指数が一時サーキットブレーカーを発動、台湾株式市場も一時1000ポイント超の下落を見せたと紹介した。ただ、メタのAIサーバーの主要製造パートナーとして知られる台湾フォックスコン(FOXCONN=鴻海精密=ホンハイ)、台湾クアンタ(Quanta Computer=広達電脳)、ウィストロンのサーバー製造子会社台湾Wiwynn(緯穎)といった関連銘柄は、比較的落ち着いた値動きを見せたとした。
中央社の伝えた台湾の業界筋は、メタのAIサービス需要は依然としてオープンAI(OpenAI)、アンソロピック(Anthropic)、グーグル(Google)と言った他の米国系AI企業に及ばないとし、余剰なコンピューティングパワーを外部提供することで設備稼働率や投資効率を高める狙いがあると指摘。同社の動きは、AI市場の需要減速やバブル崩壊を示唆するものではないとの見方を示した。
中央社によると、ウィストロンの林董事長は2日にあったフォーラム「WiXtar AI Talent」終了後に取材に応じ、AIコンピューティング需要は依然として非常に旺盛であり、業界全体の需給は引き続き逼迫しているとの認識を示した。また、「サプライチェーン各社はいまもなお生産能力の拡大を進めている」と述べた。
林氏は、台湾各界の切実なAI需要に応えて同社が今年、無償提供するAIコンピューティングパワーを当初の計画から大幅に拡大し、年240万時間にすることを決めたと述べた。さらに林氏は、ウィストロン社内ではAI処理に用いられるトークンの利用量が急速に増加していることから、トークン利用効率の向上について現在検討を進めているとコメント。AIコンピューティングパワーの大口利用者であると同時に供給者でもある同社は、将来的に社内で生み出される大量のトークンを収益化する可能性や、新たな活用方法について、今後の事業転換の重要なテーマとして検討していく考えを示した。
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